Zhuowen Ma/China

Zhuowen Ma

China

 fat7.net

painting, multidisplinary installation

residency July 2017

/

ヅオウェン・マ

中国

絵画・インスタレーション

2017年7月滞在

!cid_AAA56899-FC9C-4F94-BE1F-414F0A96F74E@fios-router

 作家は「日常生活」と「虚構」の巨大な混合物として絵画を制作する。自身の周辺から、昨日の夢​​から、朝の新聞からのものなどを混ぜ合わせて、ダイナミックで鮮明でパワフルな絵画を作り出していく。それは自発的に発展していく。作業プロセスはより直観的で非論理的なので、いろいろな方法で視聴者に穏やかに語りかけるだろう。

彼女はしばしばキャンバスに色を塗ってから、主題と戯れることができる雰囲気を作り出す。これは通常出発点だ。自身の物語を保持し、後ろに立って絵の具が語り始めるのを待つ。月の注意深い目を見る、羽毛が織り込まれる、火花が問題を吹き飛ばす。描かれたものに作家は反応し、直感的に多くの変更を加える。そのプロセスは建設と解体、ユーモアと恨み、醜さと美しさに満ちている。無垢と階層の間の緊張には多くの対義表現があり、抽象的表現主義への可能性を含んでいる。

絵画以外では混合メディアとインスタレーションの作品に力を入れている。木材・折り紙・日用品などのさまざまな素材を用い、時にはビデオ作品も加わる。このような場合は、架空の物語を作成するための物や空間を生成するために錯覚的な状況を作り上げることが多い。どんなメディアを選んでも、子供の遊び場のように常に遊び心を備える無害な世界を作り出すようにしている。現実世界は決して完璧ではない。アート作品の中で希望を表現したいと思う。

This summer in Japan is a beautiful being. I work in the studio at night with summer heat and breeze. Starting from an idea, a color, or whatnot, I look at them and see how they would become. I’m really into creating images, space or presence that holds a parallel yet distinct relationship to the world. There’s a charming fact that material is sometimes resistant and becomes something totally unintentional, which is always the surprise in the process.

In Japan there’s no hang-ups about loving cute. Cute is for everyone. Young and old, women and men. I embrace the cuteness and find it very inspiring. Cute touches something that is primal in a human being. It could be raw, innocent, goofy, fragile, embarrassing, playful, urgent, and make no sense. There are always this inner child and the wonderful and scary world coexisting in my work. They pull on each other and offers a sense of myself.

今年は日本で美しい夏を過ごしています。夜の暑さとそよ風が吹く中、エアリーで制作活動をしてきました。あるアイディア、色、その他なんでも、見つけては、その後どうなってゆくのかを見つめてきました。イメージや空間、そして世界と並行しつつも強い結びつきのある現在というものを創造することに今は夢中になっています。素敵な事は、時にどんな対象物も何かに反抗的だったり、全く何気ないものになっていったりと、色々な過程に驚かされています。

ここ日本では、可愛いことへの違和感やコンプレックスはありません。「かわいい」とは若者、老人、男性、女性、誰にでも当てはまります。私も「かわいい」を受け入れてから、とても感銘を受けました。かわいい感覚は、人間の持つ幼い、純粋な部分に触れます。それは生々しかったり、イノセント、馬鹿らしかったり、壊れやすく恥ずかしかったり、遊びに満ち切迫感があったり、そして何の意味も持たなかったりもします。私の作品の中にはいつも、この幼心、素晴らしく、かつ恐ろしい世界が同時に存在しています。それらは互いに引き合い、私自身の感覚を引き出してくれるものであります。

(translated by Nagisa Mitsumori)