落書きワークショップ in 放課後等デイサービス

実施日時:3月30日 放課後デイサービス指導者研修日

対象:みらいっこ放課後等デイサービス 指導者(大人)約12名

目的:テーマ「遊びこそ最高の学び」
 
年度末のこの時期に指導者研修会を計画したデイサービス施設から、アート実技ワークショップの開催リクエストをもらいました。事前に施設代表と話す中で、一日研修の目的は「支援のプロとしての意識を高める」「遊びこそ最高の学びの本質を理解し体感する」とのこと。午前は座学、午後はアートワークショップの日程が組まれました。
日頃から外出・音楽・英語・アート/料理・ゲームなどの領域を設けていろいろな体験の機会を提供している施設です。

さて!お題をいただきました「遊びこそ最高の学び」実践へ

春の庭から採取された植物たちを使って

準備完了!さあ、始めてみよう

水彩絵の具は広めの皿に溶いて
何を描くか決めないで始める

普段はモチーフとして描かれる立場の植物(枝・花・茎)を描く道具(筆)として使ってみる体験、植物による落書きをしよう!

各植物をツールとして絵の具で描いたり押したり垂らしたり

テーブル上に絵の具を用意して周りを移動しながらのワーク、身体を動かすことで新たなイメージが湧いてくるはず

いろいろなツールを試す

大胆で冒険的な絵画が生まれるのは、筆のように思い通りにならないから。描かれるもので描く、存在意味をひっくり返す。

落書きの途中から何か閃いた!

落書きから始まり途中からテーマを持つことももちろんあり

さて作品たちが揃ったよ!

気付きの発表時間は楽しく大切なひととき、見える世界を超えて

まず作者からひとこと
続いて感想を自由に伝え合おう

「最初はやりたくない・・」自由に、好きにと言われると戸惑ったがやってるうちに何かになっていた。いつも子供たちに強いているのかな自分。「自分の思いは人の意見とは違う、失敗も成功もない・・それぞれの人による。何かに見える、何にも見えないとか。作業中の気持ちなど尋ねると話の糸口になる。

みんなの力作が一堂に
味のある線とカラフルなかたまりになった

落書きとは、何を描くか/何も描かない/何もないすべて有る。そして落書きの先へと

いい笑顔で最後の一枚

子どものクリエイティビティを育てるために日々健闘する指導者へのワークショップでした。効率優先の現代は時間や経済にスピードを求め、結果を求められる時代。自ら経験することで体得する学びの大切さを子どもたちに教えるためにまず大人に遊びの精神が欲しい。 「遊びこそ最高の学び」遊びとは~余裕、余白、柔軟さを備えること。そして学びとは~ 自ら経験することで体得する、自分の存在を肯定して生きる意味を知ることか。

改めて遊びと学びについて考える良い機会となりました。

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参加者感想(要約)

”当日は上手く表現出来ませんでしたが、モヤモヤをワクドキ?と表現したいと考えました。”

”坂本様の考えや活動について知らないことが多く、驚くばかりでした。ご自身の考えを行動に移し実践し、続けているバイタリティに感動しました。ワークショップでの「らくがき」はやったことがないことへ挑戦する子供の気持ちになれたことが大きな収穫です。らくがきを始める時、作っている時、講評し合う時々の気持ちの変化を知ることができました。”

” ワークショップの「なんでも好きにしていい」は、本当に戸惑った。自分にとって失敗だと思うことも、人から見たら、そうだとは思わないことを目の当たりにした。自分の価値観を狭めないように、「常に自由な発想」「どんなものでも失敗はない」ことを子供たちへも伝えて行きたい”

” 子どもの何気ない行動や、言葉の中にはその子だけの唯一無二の世界が広がっているんだなと気づくことができ、その行動や言葉の中にはどんな世界が広がっているのか、どんな意味があるのかを考えるきっかけになった。”

” 何か新しい、知らないことをする際の子供の不安を理解して接することが大事、大人の常識は邪魔になることもあると感じました。”

”大人が「正解」を決めない事の大切さを体で感じた研修だった。子どもがどんな場面でどんなものを生み出すかを待つこと、何が生まれたかをそのまま受け入れること。”

” 「尊重」というキーワードを感じた。「正しいか正しくないか」「整っているか、いないか」で見るのではなく、何に興味があるのか?その背景になる行動、原因を考えるアンテナを張っていきたい。 ”

” 子どもの発想力・感性と言う点において気付かされるようなワークショップだった。正解は無いと言う概念は考え方の多様性に繋がる。”

” 久しぶりに絵の具を使用して絵を描いたことが新鮮でした。木や葉をどのように使うか、どんな絵を描くか、人によって発想が違う事が面白く、子供達はもっと柔軟で自由に描くのではないかと感じました。”

” 落書きをすることでテーマや決まりがない自由さの中でどのように進めて行くかということの不安や難しさに気づくと共にスタートをしてしまえばイメージやアイデアが少しずつ広がっていく楽しさや嬉しさを感じることもできた。”

” その時に使える物を使って「取り敢えず描いた」物が意外に他の人から評価される結果となり、「人の気持ちに刺さることの多様性」を気付かされた。”

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ワーク初めにプレゼンする坂本代表
『エアリー&アート制作』
実は美術教師の経験あり
実践に基づいてワークショップを開催した。