Tara O’Conal + Rohan Goldsmith/Australia

Tara O’Conal

Rohan Goldsmith (sound staff)

Australia

video,  sound installation

residency July 2017

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タラ・オコナル+

ローハン・ゴールドスミス(音響スタッフ)

オーストラリア

ビデオ・インスタレーション

2017年7月滞在

Tara O’Conal

Rohan Goldsmith (sound staff)

作家は知覚体験を探求してビデオ、写真、およびサウンド・インスタレーションにより表現する。日常世界の相互作用により、日々の現象に遭遇することで制作の題材へと導く。

状況は記録された現実の枠内で見つけられ構築される。 そしてライブイベントと仮想メディアのスペースの間のダイナミクスを探究する。 作品は静かで集中的な視点を持ち、存在の自然な知覚について考えるものだ。

Over the past month in Kofu I have spent much of my time absorbing natural elements and environments. Through a meditative focus on these environments I have explored the sensory interactions that emerge between my body and other life forms. Textures, forms, contours, dripping, gushing, buzzing, floating, undulating, rhythmic. I am attentive to states of movement, noise, silence, stillness, the intervals between one thing and another. The waterfall is always moving and each movement is different, but continues to maintain a unity, like a body. If I watch the waterfall for a long time I begin to feel its rhythms in my own body and its sound and movement feel as though they are a part of me. 

作家は、オーストラリア・メルボルン在住、ビクトリアン芸術大学に在籍中のアーティストである。彼女の作品、映像と音のインスタレーションは、自然空間との遭遇を通して自然が創造、形成されていくプロセスを探求している。作品にみられる眼差しは、自然の変遷を見つめ、主観的観念を解き放し、自然界との繋がりや人との共通性に向けられるのである。

7月の甲府での滞在期間中、多くの時間を自然の中(ことに昇仙峡)に身を置き、その恩恵を肌で感じて過ごしてきました。自然物から感じ取れる、質感、形状、輪郭、また水の流れ、起伏、滴り、ほとばしり、耳を澄ますと聞こえてくる自然の音。そんな自然環境に身をゆだねる中、わが身自身とその周りに息づく自然との間の感覚的交流を探求してきました。感覚を研ぎ澄まし、森羅万象の動き、音、静寂、不動性、物質間の動きにまで、神経を傾け感じ取ります。岩間を流れ落ちる滝は、常に留まることなく形を変化させていますが、その中でも秩序を保っているのです。まるで、理のある人の生命のように。その滝をじっと長いこと見つめていると、その自然のリズムと、自らの息吹が重なるのを覚え、その音と動きが自分の一部であるかのように感じられてくるのです。

Translated by Hanako Kishimoto