ADDICTION /Mina Ino 井野美奈

『ADDICTION』

Mina Ino /井野美奈

-English is below-

▼タイトル:『ADDICTION』

▼日時:2018. 1. 13. sat – 16.tue 12:00-18:00  ※13.satのみ 18:00-20:00

▼会場:Gallery AIRY

▼オープニング・パーティー : 13. sat 18:00-20:00 (500円)

ジェレミー(NYのイタリア系アメリカ人シェフ)ポップアップフード予定

(詳細決まり次第アナウウンス予定)

▼作家:井野美奈 / Mina Ino 写真・映像・インスタレーション

2017年度AIRYインターン

2017 年夏スイス・バーゼルで行われた 現代美術の祭典「CAMP BASEL Revisited」にて初めて展示参加。 主に「旅」が制作のアイディアや糧になっている。AIRYでアーティストを 「受け入れる側」としての活動と彼らとの交流からも多くのインスピレーションを得ている。

旅に出たいという強い衝動に駆られる時、頭の中はいつも見知らぬ土地で感じる街や 人々の中に溶けていく言いようもない強い快感と高揚感の記憶で満たされています。 旅を終えて日常に戻ると、しばらくの間その余韻に浸りますが、変わらない日常に新しい発見が あり、以前に比べて日に日に輝きを増していくように見えます。しかし、ある時突然にあの言いようもない快感と高揚感が戻ってきて、安定と調和の日常に不協和音のように黒い影を落とし始めるのです。目の前が色褪せてゆくのがわかります。 何度も頭の中で記憶の中にトリップするうちに、その快感と高揚感だけを残して他の記憶は断片的なものになっていきます。あの旅は果たして現実だったのか、それともひどく現実に似た夢であったのか。混沌の中に立っているような気分に包まれますが、そこではよりはっきりとあの不協和音が聞こえるのです。 それはどうしても無視することのできない、どうしても行かなくてはならないという合図なのです。その音に従い、私は何度か旅に出ました。 私の作品の中には、あの快感と高揚感への渇望のように極度の幸福感と不快感を与え得るようなものへのや新しいものや奇妙なものに出会った時の興奮や歓喜が存在しています。それから、常に孤独、焦燥、戸惑い、虚無感、退屈、時に怒りや絶望、もしくは死の匂いも同時にそこにあります。 写真を撮る行為と旅は、シンプルに自分の内面やそのような多くの感情に対して偽ることなく対峙できるという点で非常に似ていて、とても内向的で引っ込み思案な私によく合っています。

▼主催:Artist In Residency Yamanashi[AIRY]

▼協力:愛ラボ写真工房、アート談話室

 

Mina Ino: Photography, film, installation

I’m joining to internship program at AIRY since last April and participated in group exhibition CAMPBASEL that was held in Basel, Switzerland last summer. It was my first step as an artist. Mostly my source of ideas and concepts for creating is journey, It also bring me much inspirations that my experiences as one of hosts and a lot of activities with artists who came around the world. When I feel a powerful urge to go traveling somewhere, my head is full with the memories of ineffable ecstasy and elation that I’ve felt like I was blending into a strange land during my journey.  After going back to my usual lifestyle, I bask in the afterglow of my journey for a while. And I can find something new or interesting my daily life that is unchanged before. It seems to have been getting brighter than before day by day. However suddenly the ineffable ecstasy and elation come back to my mind, and start to encroach on the stable and harmonious days with black shadows as if it hits a sour note. The colors of life fade gradually. As I tripped on the memories of the ecstasy and elation many time, other parts of memories of my journey become in fragments and foggy. Was my journey reality or a dream that is similar to reality? I feel like I’m standing in a chaotic condition but I can feel that discord clearer somehow. It’s the signal to go traveling. I definitely cannot ignore. And then I started on a journey many times. I think there are things that can makes me both extremely happy or uncomfortable, like my desire to the addictive ecstasy and elation on a journey, and joys and excitements I feel when I find something new or wired in my work. Then there are always loneliness, impatience, empty feeling, confusion and boredom, sometimes anger, disappear or premonitions of death as well. Especially in photography, I strongly sympathize with objects. Actually traveling and photography are very similar in that I can simply face myself and also such much emotions without pretensions. I’m very introverted and a little shy, so I think they are both perfectly suitable for me.

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井野美奈/Ino Mina  写真、旅

1994  群馬県生まれ

2017- AIRY学生インターンとしてアーティストの滞在や制作のサポート、撮影などを行う

2017.o6  CAMPBASEL@Basel Switzerlandに参加、これが初めての展示となった

2017.08  「アート談話室」@寺崎コーヒー甲府にてスピーカーをつとめる。同時に写真展示を行う

2017.10  「flowing out」@竹の湯甲府にて記録写真担当

2018.01  「ADDICTION」@AIRY 初個展

*世界への旅多数

Mina Ino was born in Gunma Prefecture in 1994. Currently acquiring teacher license at communication college. From this fiscal year as an AIRY intern, she supports artists’ stay, creation support, photography etc. She also joined CAMPBASEL as an artist. This was the first creation and exhibition.

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https://www.facebook.com/bbb.inomina

https://www.instagram.com/inominanodaibouken/?hl=ja

https://inomina.tumblr.com/post/166950550039

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▼オープニング・パーティー : 13. sat 18:00-20:00 (500円)

ジェレミー(NYのイタリア系アメリカ人シェフ)ポップアップフード

ニューヨークからやってきたジェレミーは去年の11月に、作家は2年前に東南アジアを1ヶ月旅したという似た経験を持っています。今回は、オープニンングパーティーとして二人の間にあるその共通の経験をベースにジェレミーがフードを担当します。


ジェレミー・ヴェラルリー(1986年生まれ)

イタリア料理やスペイン料理の経験を持つニューヨーク出身のシェフ。去年から日本の文化と調理を学ぶためにニューヨークを離れて来日している。彼の初の割烹料理の研修が今月始まる。

Jeremy Velardi (b. 1986) is a native New Yorker with a background in Italian and Spanish cuisine. Recently he left the NYC restaurant scene to gain inspiration and fully immerse himself in Japanese cuisine and culture. Beginning this month he will begin his first culinary apprenticeship in Osaka.

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感想コメント:

堀切春水(キュレーター、アート談話室)

「時系列も地域もとっぱらって無造作に並べられた旅の写真たち。人間の記憶って、意外と突拍子もないところに飛んでいったり繋がったり、これこそが彼女の頭や目や身体が覚えてる本当の記憶なのかもしれない。好奇心がシャッターを押してる、彼女がいつものあの笑顔でカメラを向けたであろう対象たちが愛おしく感じる。
シェフ ジェレミーによるセビーチェは一口食べるとごとに味が変わる。
たくさんのこどもたちもいて、ロジ寺崎さんの差し入れのレモンビスケットや、アーティスト夫婦の差し入れのドーナツに群がっていたり、展示の一部として置いてあり、来場者が好きに撮影してよい写ルンですを一生懸命にいじったり。
ミナちゃんの周りに集まる人の豊かさを感じた豊かな夜でした。」

 

石垣純子(mountain bookcase)

「他者の目を通して記録された旅の写真を見るのが好きです。その人がみた世界。出会った人。お互いがその瞬間だけすれ違って、交差した時間が写真を通してとどまっている。
それはなんだかとてもドラマチックだなぁと思うのです。

これは友人の記念すべき最初の写真展です。1/16(火)まで、本人が毎日在廊しているので、写真をみながら旅の話をしてみたら、自分もどこかへ行った気持ちになったり、旅に出たくなるかもしれません。」

 

中楯 純(LFB)

「混在のアジア、旅、中毒。ジェレミーの料理もこれまた混在の味。美味かったなあ!

どこの国か境目なく移り変わる写真と映像は新鮮な感覚だったので見入りました。国境とはなんぞや、と考えさせてもくれたり。まだ自分の中でまとまってなく、まとめなくてもいいいような、、刺激的な展示でした!またゆっくりとね。祝大盛況」